第10章

神崎雅志がひらりと手を振るや、背後のボディーガードが七、八人いっせいに駆け出した。水野家の連中を引きずり上げ、そのまま外へと連行する。

「神崎さんが帰れって言ってんだろ。人の言葉が分からねぇのか」

「どこにでも首突っ込んできやがって。犬でもお前らのことは嫌うわ」

ボディーガードは小声で吐き捨てながら、ずるずると人を引きずり――水野家の面々を別荘の外へ放り投げた。

神崎家の大人数に、近所の連中も黙っていない。首を伸ばして様子をうかがい、庭でお茶を飲むふりをする者、犬の散歩を装って通りかかる者。皆が皆、水野家の醜態を面白がって眺めていた。

水野篤志と水野麻子は顔を真っ赤にし、恥と怒りで...

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